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人間の目的は幸せになること

 私たちがこの世に生まれてきた目的は、幸せになるためだといわれています。あらゆる生物の特徴は、よりよく生きたいと願い、そのために行動し続けることにある、ともいわれます。より暮らしやすい環境や、より快適で幸せになれる条件を求めて生き続けようとするのが、生き物全ての共通点です。

 未来に向かっていく成長や発展を止めたとたん、個人も種全体も絶滅に向かい、やがて死に絶えます。

 “幸せとか人生なんてどうでもいい”という虚無的な若者が存在しないわけではありません。では、“病気で貧困、飢えに苦しみ誰一人話す人もいない生活でもいいのですか”と質問すると、肯定する人は誰もいないのです。幸せでなくてもいいけれど、不幸にだけはなりたくないのが、人の常です。


幸せとはほど遠い世界の現実

 
このように誰もが幸せを願いながら、現実には世界全体をみると、餓死者は一日四万人、飢えに苦しむ人が十六億人以上もいます。

 地雷で足を失った子、マンホールで暮らす子、売春のために売られエイズで死を待つ子、ゴミ捨て場で飢えをしのぐ子、ドロ水を飲んで行きぬく子、捨てられた子、売られた子、臓器を提供させられる子、武器を持たされ少年兵として戦う子、これらが世界の現実です。生きることに投げやりになった途端、彼らには即、死が待ち構えています。

 それに対して、戦争が終わってからの日本は、異常な高度成長を遂げ豊かさの中にどっぷりつかっています。街にはモノが溢れ、店は二十四時間開いています。仕事もせず親の給与や年金で暮らしている人が何百万人もいます。好き放題に買って余れば食べ捨てます。

 アメリカと日本で四億の人たちが、世界の食料の半分を食べつくしています。その三十%が残飯として投げ捨てられ、九億人の食事分にもなっています。

 物事には必ず表と裏があります。朝と晩、明と暗、春と冬のようにです。そして私たち人間社会にも富と貧困、豊かさと貧しさ、幸せと不幸などが対極となっているのです。しかも万物が流転するように、富裕者、成功者、権力者は必ず極貧者、脱落者、最下層の方向に陥ります。これが歴史の法則です。

 アフガニスタン、東南アジア、アフリカの貧困や飢えは、必ず明日の日本になるのです。



人生の成功法則

 ですから、真剣に幸せのことを考え、人生の幸せや成功を手に入れるように努力し続けなければ、私たちの未来は保証されないのです。籠の扉を開けたままにしたならば、幸せの青い鳥は逃げ去ります。飛び立った鳥は、二度とあなたの手に還ってくることはないのです。

 さてでは、どうやって成功や幸せを手にしたらよいでしょうか。成功者になるために必要な、成功の法則というものがあります。それらを身につけることで、多くの人は成功の人生を勝ちとってきたのです。すべての成功プログラムには、共通する三つの要素があります。

 
一つは顕在能力にかかわる部分です。専門知識、技術、経験、人間関係、経営能力、情報、システム、ノウハウ、商品力や技術力などです。

 
二つ目は目に見えない潜在能力です。意欲、集中力、積極性、向上心、忍耐力、決断力、行動力、アイデア、インスピレーションなどです。

 
三つ目は仕事に対する正しい心構えです。経営観、人間観、社会正義、法の遵守、倫理や道徳観、道義心などです。

 これを方程式であらわすと次になります。

成功=能力×意欲2  ×正しい心構え。

知識や学歴ではなく、意欲など心の力がいかに大きいかを教えています。



物質第一主義の歪み

 二十世紀私たちは、この分母を大きくするために懸命な経営努力を傾けてきました。この方程式は積で表わします。数字が大きくなるほど、物質的成功感も雪だるま式に大きくなります。ではこの方程式は二十一世紀にも適用するでしょうか。

 
第一の問題点は六十五億人の人間が、富、モノ、欲望、エゴにまかせ、競争と収奪、争いをし続ければ地球は一体どうなるかということです。今ですら地球資源は枯渇し地球環境も極めて厳しい現状にあるのです。たくさん持つことが、幸せであり成功だという定義は、こうして今世紀には通用しなくなりました。

 
第二の問題点は、大量生産と大量浪費という資本主義の経済システムです。スクラップアンドビルドの無駄、そして戦争による大量破壊の問題です。文明とは大量殺人のハイテク化だといわれるほど、人類は愚かでむごい殺戮を繰り返しています。より多く持つことが成功という価値観が、争いを生んでいるのです。この面でも、従来の成功観は再検討を求められています。
 
第三の問題点は、唯物的な物質崇拝主義がもたらした心の荒廃です。物質第一主義、富やモノがすべての社会は、さまざまな歪みをもたもたらしました。国家間だけではなく、個人間にも争いが広がり悲惨ないがみ合いが後を断ちません。凶悪犯罪、親子の殺し合い、お年寄りや弱者の切り捨てとそれによる生活苦、自殺の増加、腐敗と不正の横行、性風俗の乱れなどが深刻化しています。


借金の上に成り立つ虚構

 他方で日本は今、高度な発展、豊かさと便利さの中にあります。高層住宅、道路交通網の整備、あふれるモノや店舗、文化、娯楽、食生活などは世界のトップレベルです。しかしこれらはすべて、赤字国債という借金の上に成り立っています。国の借金は平成十九年現在で一千四百兆円を超えています。財政破綻した夕張市の借金は六百億円です。北海道全体の借金はその百倍の六兆円。日本の借金は北海道の二百三十倍、こうして日本国そのものが崩壊の危機に直面しています。この支払利息は一秒間に四十五万円、一時間に十六億、一年間で十四兆円です。支払金利を一%としても、国家財政の十六・五%が利子に消えます。

 国の経済を個人に例えると次のようになります。年収四百万円の人が八百万円の生活をしています。四百万円を毎年借金し、二百万円は金利負担です。借金総額は一億四千万円で、元金返済どころか借金そのものが増え続けているのです。このような生活がいつまでも続くわけがありません。

 私たちの繁栄や豊かさは、このように借金地獄の上に成り立っているだけなのです。まさに砂上の楼閣です。これらに、各種の不安な社会現象が重なっています。少子高齢化、ニートや失業者の増大、引き込もりと不登校生の増加、ワーキングプアと呼ばれる貧困層、ホームレス、凶悪な犯罪、モラルの低下、格差の増大、購買意欲の低下と超デフレ、派遣社員やパート雇用の増加などです。

 豊かな日本よりも、貧困にあえぐ国の子の方が、幸せだと答えています。家族の絆がこわれ、孤独に陥ることが人の一番の不幸です。どれだけモノにあふれていても、一人きりでは人は幸せ感をつかめないのです。


無限に連続する成功へ

 国の崩壊や社会の混迷、雇用環境の悪化の中で、個人だけの幸せはあり得ません。景気減速という激流の中で溺れないことは至難の技です。二十世紀までは、高度成長という波に乗って多くの人が上昇気流の恩恵を受けてきました。心構えや考え方を少しプラスしただけでも、成功のチャンスを手にすることができたのです。しかしその時代は過ぎ、再び訪れることはありません。

 これらのことから結論していえることは、従来の成功哲学観や人生観を根本から考え直すことが、二十一世紀の幸せを手にする秘訣だということです。

 私たちは「心の塾」という学びを毎週続け、この問題と向き合ってきました。そして「無限連鎖成功術」を編み出し、無限に続く成功への道を歩み出しています。科学、哲学、社会学、経済、歴史などを学び、二十一世紀に立脚した生きた学問をめざしています。それは一人ひとりの生き方の問題です。

 一生に一回限りの人生です。あなたは、あの世に持っていくことができないモノ、富を求めて餓鬼のように貪り続けますか。

 豊かな人格と感性を高め、人生を心ゆくまで謳歌しますか。人びとの役に立ち、愛と歓喜に包まれた人生をめざしますか。

 
人生の主役はあなたです。


 



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